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靴クリーム用ブラシの選び方|塗布・仕上げ・洗い方まで解説

こんにちは、靴ケア手帖のTです。

靴クリームを使い始めると、意外と迷いやすいのがブラシです。売り場を見ると、大きな馬毛ブラシや豚毛ブラシのほか、歯ブラシくらいの小さな塗布用ブラシまで並んでいます。

しかも「クリームを塗るブラシ」と「塗ったクリームをなじませるブラシ」は、見た目が似ていても仕事が違います。

ここを一緒にしてしまうと、クリームが一か所に付きすぎたり、黒いクリームが茶色の靴へ移ったりすることもあります。

基本的には、靴クリームを取って革へ運ぶ小さな塗布用ブラシと、靴全体をブラッシングしてクリームをなじませる仕上げ用ブラシは分けて考えるのがおすすめです。

難しく考える必要はありません。それぞれのブラシが「何をする道具なのか」を理解すると、必要な本数も選び方もかなり分かりやすくなります。


この記事で分かること

  • 靴クリームを塗るブラシの種類と役割
  • 塗布用と仕上げ用ブラシの選び方
  • クリームの色ごとにブラシを分ける理由
  • 使用後のブラシの洗い方と保管方法


靴クリーム用ブラシの役割

最初に覚えておきたいのは、「靴ブラシ」という名前でも全部が同じ用途ではないことです。

革靴のお手入れでは、ホコリを落とす、クリームを塗る、クリームをなじませるといった作業があり、それぞれに向いたブラシがあります。


革靴と靴クリーム、塗布用ブラシ、仕上げ用ブラシを並べたシューケア用品


塗布用と仕上げ用は別物

靴クリーム塗布用ブラシは、ビンの中からクリームを少量取り、革へ薄く広げるために使う小型ブラシです。

「ペネトレィトブラシ」「クリーム塗布ブラシ」などの商品名で販売されていることもあります。

小さいため、指では塗りにくいコバ付近、羽根の付け根、縫い目の周辺などにも毛先を入れやすいのが利点です。手に靴クリームが付きにくいのも使いやすいところでしょう。

一方、仕上げ用ブラシは靴全体へ使います。クリームを塗ったあとにブラッシングし、革表面へ薄くなじませながら余分なクリームを動かしていく役目です。

塗布用ブラシは「クリームを運ぶ道具」、仕上げ用ブラシは「クリームを靴全体へなじませる道具」と考えると分かりやすいですよ。

塗布から仕上げまで同じ小さなブラシ一本で済ませようとすると、広い面積をブラッシングしにくくなります。逆に大きな仕上げ用ブラシでクリームをビンから取るのも扱いにくいため、用途を分けたほうがスムーズです。


革靴用のホコリ落としブラシ、クリーム塗布用ブラシ、仕上げ用ブラシの違い


ホコリ落としも分けて考える

さらに、クリームを使う前にはホコリ落としがあります。

一般的なスムースレザーでは、比較的柔らかく毛足のある馬毛ブラシがホコリ落としに使われることが多く、クリームをなじませる工程にはコシのある豚毛ブラシがよく使われます。

馬毛と豚毛について詳しく知りたい場合は、馬毛ブラシと豚毛ブラシの違いと使い分けも参考にしてください。


ブラシ 主な役割 使うタイミング
ホコリ落とし用 砂やホコリを払う クリームを塗る前
塗布用小ブラシ クリームを薄く広げる 汚れ落とし後
仕上げ用ブラシ クリームをなじませる クリーム塗布後


メーカーの手入れ方法でも、ホコリ落としに馬毛ブラシ、靴クリームをなじませる工程に豚毛ブラシを使う流れが紹介されています。

(出典:株式会社コロンブス「スムースレザーのお手入れ」)


塗布用ブラシの選び方

靴クリーム塗布用ブラシは、それほど複雑な道具ではありません。ただ、サイズや毛の硬さ、持ち手によって使いやすさが変わります。

初めて購入するなら、値段だけではなく実際にクリームを塗る場面を想像してみてください。


小さめのヘッドが扱いやすい

塗布用ブラシは、大きすぎないものが扱いやすいです。クリームを取る量を調節しやすく、細かな場所にも毛先を入れやすいためです。

特に革靴には、アッパーとソールの境目、羽根の付け根、履きジワの周辺など、指に巻いた布だけでは塗りにくい場所があります。小型ブラシなら、そのような部分へ薄くクリームを届けやすくなります。

ただし、小さいほどよいわけでもありません。あまりに毛量が少ないと一度に取れるクリームが少なくなり、片足全体を塗るのに何度も往復することになります。

片手でつまみやすく、毛先を狙った場所へ当てやすい大きさを基準にすると選びやすいでしょう。


毛には適度なコシが必要

塗布用ブラシには、クリームを革へ広げられる程度のコシが必要です。

毛が柔らかすぎるとクリームを押し広げにくく、反対に硬すぎるものは革や表面加工によって使いにくい場合があります。

一般的なスムースレザー用として販売されている塗布ブラシには豚毛が使われることが多く、毛先でクリームを少しずつ広げやすいのが特徴です。

とはいえ、「豚毛ならどの革にも使える」という意味ではありません。スエード、ヌバック、エナメル、特殊な表面加工が施された革などは、通常のスムースレザーとはケア方法が異なります。

ブラシだけでなく、使用する靴クリームがその靴の素材に対応しているかも必ず確認してください。高価な靴や特殊素材で判断に迷う場合は、靴メーカーや靴修理店などの専門家へ相談するのが安心です。


持ち手の形も確認する

塗布用ブラシはクリームが付いた状態で使うため、持ち手までベタベタになると作業しにくくなります。

指でつまみやすく、毛先と持ち手の距離がある程度確保されているものなら扱いやすいでしょう。

柄が長いタイプなら手を汚しにくく、短い円形タイプなら細かな動きがしやすいなど、それぞれ特徴があります。

自宅でじっくり革靴を磨くのか、仕事や旅行用の小さなセットへ入れるのかでも選び方は変わります。所有している靴と使う場所に合わせれば十分です。


色付きは色ごとに分ける

塗布用ブラシ選びで特に大切なのが、靴クリームの色です。

黒いクリームを塗ったブラシには、毛の根元まで黒い成分が残ります。そのブラシをそのまま明るい茶色やバーガンディの靴へ使えば、意図しない色移りにつながる可能性があります。

そのため、黒用、茶系用、無色用といったように、色付きクリームはできるだけブラシを分けるのがおすすめです。


黒と茶色の靴クリームに合わせて塗布用ブラシを色ごとに使い分ける例


◆Tのワンポイントアドバイス

最初から細かく何本もそろえなくても大丈夫です。黒い革靴が中心なら、まず黒用を一本。茶色の靴を買ったら茶系用を追加する、といった増やし方なら無駄が出にくいですよ。


靴クリームそのものの色や種類で迷っている場合は、靴ケアクリームの種類と選び方も合わせて確認してみてください。


仕上げ用ブラシの選び方

塗布用ブラシでクリームを広げたあとは、靴全体をブラッシングしてなじませます。

この工程では、小さな塗布ブラシよりも面積の広い仕上げ用ブラシのほうが使いやすくなります。


豚毛はクリームになじみやすい

一般的な革靴のお手入れでは、クリームをなじませるブラシとして豚毛がよく使われます。

豚毛は比較的コシがあり、靴表面をテンポよくブラッシングしやすいのが特徴です。塗布したクリームを一か所に残しにくく、靴全体へ薄く広げる工程に向いています。

ここで力いっぱい擦る必要はありません。ブラシの毛先を革へ当て、手首を動かしながらテンポよくブラッシングしていきます。

クリームが多い場所から少ない場所へなじませるような感覚で進めると、仕上がりのムラを抑えやすくなります。


大きめなら作業が早い

仕上げ用ブラシは、手でしっかり握れる大きさが便利です。ブラシ面が広いほど、一度の動きで触れられる面積が増えます。

特にビジネスシューズやブーツを定期的に手入れするなら、小さすぎるブラシよりも手のひらに収まりやすいサイズのほうが作業しやすいでしょう。

一方、旅行用や携帯用なら小型でも構いません。大切なのは、ブラシの大きさそのものより、塗布用と仕上げ用の役割を混同しないことです。


仕上げ用も色分けすると安心

仕上げ用ブラシにも靴クリームが少しずつ付着します。黒いクリームで何度も使った豚毛ブラシは、毛先を見ると色が付いていることがあります。

したがって、仕上げ用ブラシについても黒用と茶系用などに分けておけば、色移りを防ぎやすくなります。

色付きクリームを何色も所有している場合、すべて一色につき一本用意する方法もあります。ただ、初心者なら「黒」「茶系」「無色・淡色」のように、自分が実際に使う色から分けていけば十分でしょう。


馬毛はホコリ落としが基本

馬毛ブラシは比較的柔らかく、革靴表面や細かな隙間からホコリを払う用途に使いやすいブラシです。

製品によっては仕上げにも使えるものがありますが、初心者が道具の役割を覚える段階なら、

馬毛はお手入れ前のホコリ落とし、豚毛はクリームをなじませる工程と分けておくと迷いにくくなります。

ただし、ブラシは毛の種類だけで用途が完全に決まるものではありません。毛丈、毛量、製品設計によって推奨用途が異なるため、購入時はメーカーの説明も確認してください。


ブラシでクリームを塗る手順

よいブラシを選んでも、クリームを大量に付ければきれいには仕上がりません。大切なのは、汚れを落としてから少量のクリームを薄く広げることです。


最初にホコリを落とす

いきなり靴クリームを塗らず、まず馬毛ブラシなどで表面の砂やホコリを払います。

ホコリが残った状態でクリームを塗ると、汚れごと表面へ広げることになります。履きジワ、縫い目、コバ周辺は汚れが残りやすいため、少し丁寧に確認してみてください。

必要に応じて革用クリーナーを使い、古いクリームや汚れを落とします。クリーナーについても一度に大量に使わず、製品説明に従って目立たない場所から確認するのが基本です。

これから靴磨き用品をそろえる段階なら、初心者向けの靴ケア用品と基本セットも参考になります。


クリームは少量から取る

塗布用ブラシの毛先へ、靴クリームを少量取ります。

たくさん付けたほうが革に栄養が入るように感じるかもしれませんが、厚塗りすると表面に余分なクリームが残り、ベタつきやムラの原因になります。

足りなければ後から追加できますが、一度付けすぎたクリームを取り除くのは手間がかかります。最初は少なめから始めるほうが扱いやすいでしょう。


薄く広げて塗布する

靴の一部分だけへ集中してクリームを付けず、少量ずつ場所を移動しながら薄く広げます。

つま先、甲、側面、かかとというように範囲を分けて進めれば、どこまで塗ったのか分からなくなりにくいです。

縫い目の際やコバ付近にはクリームがたまりやすいため、ブラシを押し付けすぎないようにします。

細かな場所へ届くことが塗布用ブラシの利点なので、毛先を使って軽くなじませれば十分です。


小型の塗布用ブラシで茶色の革靴に靴クリームを薄く塗る様子


仕上げブラシでなじませる

クリームを塗ったら、仕上げ用ブラシへ持ち替えます。

靴全体をリズミカルにブラッシングし、塗ったクリームをなじませます。このときも強く押し付けるより、ブラシをテンポよく動かすことを意識してください。


大きな仕上げ用ブラシで革靴のクリームをなじませて艶を出す様子


最後は必要に応じて柔らかいクロスなどで乾拭きし、余分なクリームを取りながら艶を整えます。

靴クリームには保革、補色、艶出しなどの役割がありますが、製品によって使用方法は異なります。ブラシの使い方だけでなく、使用しているクリームの説明も確認してください。


靴クリームブラシの洗い方

ブラシは使うたびに水洗いする道具ではありません。むしろ、通常は付着した余分なクリームを落とし、乾いた状態で保管することが基本になります。

ただし、塗布用の小ブラシでは毛先にクリームが固まり、だんだん塗りにくくなることがあります。

その場合は、ブラシの材質やメーカーの説明を確認したうえで手入れします。


毎回水洗いする必要はない

ブラシへ少量のクリームが残っているからといって、毎回洗剤や水で洗う必要はありません。

特に仕上げ用ブラシは、使用後に乾いた布などへ軽くブラッシングして余分なクリームを落とし、風通しのよい場所で保管すれば扱いやすい状態を維持できます。

水洗いを繰り返すと、木製の持ち手が水分を吸ったり、毛の状態が変わったりする可能性があります。まずはブラシの商品説明を確認してください。


塗布用小ブラシは毛先を洗う

塗布用ブラシの毛先がクリームで固まり、毛束が開かなくなってきた場合は洗浄を検討します。

M.MOWBRAYでは、靴クリーム塗布用のペネトレィトブラシについて、毛先を洗えると案内しています。

一方で、木製の持ち手まで水に濡らすとひび割れにつながる可能性があるため、毛先を中心に洗う方法が紹介されています。

(出典:M.MOWBRAY「ペネトレィトブラシの洗い方」)


靴クリーム塗布用ブラシの木製持ち手を濡らさず毛先を水で洗う様子


ここで注意したいのは、この方法をすべての靴ブラシへそのまま当てはめないことです。天然毛、化繊、木製、樹脂製など、ブラシによって素材や接着方法が違います。

「靴ブラシだから全部水洗いできる」と考えないでください。洗えるかどうかは使用しているブラシのメーカー表示を優先しましょう。


仕上げ用は余分な分を落とす

仕上げ用の豚毛ブラシへクリームが付くこと自体は自然です。毛先まで完全に新品の状態へ戻そうとして、頻繁に洗う必要はありません。

使用後は、乾いたクロスや不要な布の上で軽くブラッシングし、表面へ残っている余分なクリームを落とします。

毛の根元にクリームの大きな塊ができていないか、ブラシ面がベタベタしていないかも確認してください。

クリームが大量に固まって通常のブラッシングができなくなった場合は、自己判断で洗剤へ漬け込む前に、そのブラシのメーカーが案内する手入れ方法を確認するほうが安全です。


洗った後は十分に乾かす

水洗いできるブラシを洗った場合は、毛先の水分を軽く取り、風通しのよい場所でしっかり乾燥させます。

濡れたまま収納箱へ戻すのは避けましょう。ブラシだけではなく、周囲のクロスやケア用品まで湿気を抱えやすくなります。

直射日光や強い熱で急激に乾かすのではなく、製品の説明に従って自然に乾燥させるのが基本です。

ブラシ、クリーム、クロスの置き場所については、靴ケア用品の収納方法でも詳しく紹介しています。


◆Tのワンポイントアドバイス

ブラシを長く使いたいなら、「汚れたら全部洗う」より「使い終わったときに余分なクリームを残しすぎない」ほうが続けやすいです。次に使うとき毛先が固まっていないかを見る習慣を付けておくといいですよ。


ブラシで失敗しやすい使い方

靴磨きで起こる失敗は、高価な道具を持っていないことより、用途の違う道具を混ぜて使うことで起こるケースがあります。

特に次のポイントは、初めてクリームを使うときに確認しておきたいところです。


一本ですべて済ませる

ホコリ落とし、クリーム塗布、仕上げを一本のブラシで済ませようとすると、ブラシへ残ったクリームが別の工程へ移りやすくなります。

例えば、仕上げに使ったブラシを次回のホコリ落としへ使えば、毛先に残ったクリームを乾いた革へ広げてしまう可能性があります。

たくさんのブラシを持つ必要はありませんが、少なくともホコリ落としとクリーム仕上げは分けておいたほうが扱いやすいでしょう。


違う色のクリームへ使う

黒いクリーム用のブラシを明るい茶色の革靴へ使うと、毛先に残った色が移る場合があります。

特に補色力のある色付きクリームでは注意が必要です。

複数のブラシを所有するようになったら、持ち手へ「黒」「茶」「無色」など小さく印を付けておくと間違いを減らせます。

見た目だけで判別できる場合でも、長期間使っていると何色用だったか忘れることがあります。簡単な目印を付けておくと便利です。


クリームを付けすぎる

ブラシを使うとクリームを簡単に広げられるため、つい多めに取ってしまうことがあります。

しかし、革の表面へ厚く残す必要はありません。少量を薄く広げ、不足を感じたときに追加するほうが調整しやすくなります。

クリームが縫い目や穴飾りの中へ大量に入り込むと、取り除くのも大変です。

塗布用ブラシの毛先へ山盛りに付けるのではなく、少しずつ取ってください。


特殊素材にも同じ方法を使う

この記事で説明しているのは、主に一般的なスムースレザーへ靴クリームを使う場合です。

スエードやヌバックなどの起毛革は通常の靴クリームを塗る素材ではありません。

エナメルや特殊コーティング革についても、一般的な革靴用クリームやブラシをそのまま使えるとは限りません。

素材が分からない靴では、先に靴本体の表示やメーカー公式情報を確認してください。シミ、変色、深い傷などがある高価な靴については、最終的な判断をメーカーや靴修理の専門家へ相談することをおすすめします。


初心者は何本そろえるべきか

ここまで読むと「結局、何本ブラシを買えばいいの?」と思うかもしれません。

最初から何本も購入する必要はありません。よく履く靴とクリームの色から考えていきましょう。


基本は役割別に用意する

一般的な黒いスムースレザーの革靴から始めるなら、まず考えたいのはホコリ落とし用ブラシと仕上げ用ブラシです。

クリームを布で塗るのであれば、この二本から始めることもできます。

一方、手を汚しにくくしたい、細かな部分まで塗りやすくしたいのであれば、黒クリーム用の小さな塗布ブラシを一本追加します。


初心者の基本例

ホコリ落とし用の馬毛ブラシ+仕上げ用の豚毛ブラシ+必要なら塗布用小ブラシ。この組み合わせなら、それぞれの役割を覚えやすくなります。


靴の色が増えたら追加する

黒い革靴しか持っていないなら、黒用の塗布ブラシと仕上げブラシだけでも十分です。

その後、茶色の革靴を購入して茶色のクリームを使うようになったら、茶系用のブラシを追加します。

さらにバーガンディやネイビーなど色付きクリームを使い分けるようになった段階で、必要な本数を増やせばよいでしょう。

使う予定のない色まで先回りしてブラシを買う必要はありません。

ブラシの本数は「持っている靴の数」より「使っているクリームの色と用途」で考えると分かりやすいです。


高価なブラシでなくても始められる

ブラシには手頃な商品から高価な商品まであります。毛量、毛足、持ち手の木材、仕上げなどによって価格差がありますが、高価なブラシでなければ靴磨きができないわけではありません。

初心者なら、まず用途が明確で、手に持ちやすく、使用している靴クリームに合わせやすいものを選んでください。

何度か靴を手入れしていると、「もう少し大きいブラシがほしい」「毛足が長いほうが使いやすそう」と自分の好みも見えてきます。

その段階で道具を買い足していけば十分です。


◆Tのワンポイントアドバイス

靴磨きはブラシを集めることが目的ではありません。一本ごとの役割が分かっていて、使い終わったあとに元の場所へ戻せるくらいの本数のほうが、日常では扱いやすいかなと思います。


靴クリーム用ブラシのFAQ

最後に、靴クリームを塗るブラシについて特に迷いやすい疑問をまとめます。


靴クリーム用ブラシに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 靴クリームはブラシと布のどちらで塗るのがいいですか?

A. どちらでも塗れます。布はクリームの量を確認しながら塗りやすく、小さな塗布用ブラシはコバ周辺や縫い目など細かな場所まで届きやすいのが特徴です。手を汚しにくくしたい場合も塗布用ブラシが便利です。使いやすい方法を選んでください。


Q2. 塗布用と仕上げ用は同じブラシでもいいですか?

A. 用途を分けるほうが使いやすいです。小さな塗布ブラシはクリームを少量取って革へ広げるために使い、大きな仕上げブラシは靴全体へクリームをなじませるために使います。一本ですべて済ませるより、それぞれの作業に合ったブラシを使うほうがムラを抑えやすくなります。


Q3. 黒と茶色でブラシを分ける必要はありますか?

A. 色付きクリームを使う場合は分けることをおすすめします。ブラシの毛には使用したクリームが少しずつ残るため、黒用ブラシを明るい茶色の靴へ使うと色が移る可能性があります。黒、茶系、無色など、実際に使う色に合わせて増やしていけば十分です。


Q4. 靴クリームブラシは毎回洗ったほうがいいですか?

A. 基本的に毎回水洗いする必要はありません。使用後に余分なクリームを乾いた布などで落とし、乾燥した状態で保管します。塗布用小ブラシの毛先へクリームが固まった場合は、製品が水洗いに対応しているか確認してから手入れしてください。


Q5. 靴クリームを塗るブラシは豚毛と馬毛のどちらですか?

A. 一般的なスムースレザーでは、塗布用やクリームをなじませる用途にコシのある豚毛が使われることが多く、馬毛はホコリ落としに使われることが多いです。ただし、製品ごとに毛丈や設計、推奨用途が異なるため、最終的にはブラシメーカーの商品説明を確認してください。


靴クリーム用ブラシのまとめ

靴クリーム用ブラシは、すべてを一本で済ませるより、役割を分けたほうが使いやすくなります。


  • 塗布用小ブラシはクリームを少量ずつ広げる
  • 仕上げ用ブラシは靴全体へクリームをなじませる
  • 馬毛はホコリ落としに使われることが多い
  • 豚毛はクリームをなじませる用途に使いやすい
  • 色付きクリームはブラシを色ごとに分ける
  • ブラシは毎回水洗いせず製品に合った方法で手入れする
  • 洗ったブラシは十分に乾燥させてから収納する


最初からブラシを何本もそろえる必要はありません。黒い革靴一足から始めるなら、その一足に必要なブラシから用意すれば十分です。

そして、靴の色が増えたり、使うクリームが増えたりしたときに必要なブラシを追加する。これなら道具が無駄に増えません。

靴磨きで大切なのは、道具の価格より「このブラシは何のために使うのか」を理解することです。

塗布、仕上げ、ホコリ落とし。それぞれを分けるだけでも、毎回のお手入れはかなり分かりやすくなりますよ。

なお、革やブラシ、靴クリームは製品によって使用できる素材や手入れ方法が異なります。

正確な情報は靴メーカー、ブラシメーカー、ケア用品メーカーの公式サイトをご確認ください。

高価な靴や特殊素材、変色や傷など判断が難しい場合は、最終的にメーカーや靴修理の専門家へ相談してください。

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