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靴の補色クリームおすすめ7選|傷・色あせ別の選び方を解説

こんにちは、靴ケア手帖のTです。

革靴をしばらく履いていると、つま先が白っぽくなったり、かかとの色が薄くなったり、小さな擦り傷が目立ってきたりします。

そこで役立つのが、色付きの靴クリームや靴用の補色クリームです。

ただ、この2つは似ているようで役割が同じではありません。

普段のお手入れに使う色付き靴クリームと、傷や色剥げへ部分的に使う補修用クリームを一緒に考えてしまうと、必要以上に色を重ねてしまうことがあります。

私が選ぶときに基準にしているのは、ブランド名より先に「どのくらい色が抜けているか」を見ることです。

浅い擦れや全体的な色あせなら色付き靴クリーム、革の地色が見えるような部分的な傷には補修・補色専用品という分け方なら、かなり選びやすくなります。

この記事では、革靴の色あせや傷に使いやすい補色クリームを7製品取り上げながら、傷の状態による選び分け、色選び、使い方、失敗しやすいポイントまで順番に紹介します。


この記事で分かること

  • 色付き靴クリームと補色クリームの違い
  • 靴の補色クリームおすすめ7製品の特徴
  • 傷や色あせに合わせたクリームの選び方
  • 色ムラや塗りすぎを防ぐ使い方


靴の補色クリームは傷で選ぶ

靴用の補色クリームを選ぶ前に確認したいのが、今見えている傷が「色が薄くなっただけ」なのか、「表面の色がはっきり抜けている」のかです。

この違いが分かれば、一般的な靴クリームで十分なのか、補修専用品まで必要なのか判断しやすくなります。


靴クリームはブランドではなく革靴の傷や色抜けの深さで選び分ける


色あせには色付きクリーム

黒い革靴が少し灰色っぽく見える、茶色い革靴のつま先だけ色が薄くなっている、細かな擦れが白っぽく見える。

このくらいなら、最初から補修剤を使わなくてもよい場合があります。

一般的な色付き靴クリームには、製品によって保革、補色、ツヤ出しなどの役割があります。

革全体へ薄くなじませながら色味を補えるため、日常のお手入れと補色を同時に行いたいときに使いやすいですね。

靴クリームには乳化性、油性、無色、色付きなどいくつか種類があります。

違いを先に確認したい場合は、靴ケアクリームの選び方と使い方も参考にしてください。


色付き靴クリームが向く状態

全体的な色あせ、つま先の軽い擦れ、履きジワ周辺の色落ちなど、革そのものが大きく削れていない場合です。補色だけでなく、普段のお手入れも兼ねたい人にも向いています。


色抜けには補修用クリーム

擦った部分だけ革の色が完全に抜けていたり、つま先の一部だけ下地が見えていたりする場合は、一般的な色付き靴クリームでは隠し切れないことがあります。

そこで候補になるのが、アドカラーEXやサフィールのレノベイティングカラー補修クリームのような部分的な着色を目的とした補修用品です。

株式会社コロンブスも、通常の靴クリームには保革・補色・ツヤ出しの役割がある一方、補色クリームは着色を目的とし、

靴全体ではなく傷や色あせ部分へ使うものと案内しています。(出典:株式会社コロンブス「よくあるご質問」)

つまり、「色が付くものなら全部同じ」という考え方ではありません。日常ケア用品と部分補修用品を分けることが、仕上がりを自然にする近道です。


浅い傷や色あせには色付き靴クリーム、深い傷や色抜けには補修用クリームを使い分ける図


深い傷は下地も確認する

補色クリームは色を戻すために便利ですが、革そのものを新品の状態へ戻すものではありません。

表面が少し削れた程度なら家庭でも目立ちにくくできますが、深くえぐれている、革が裂けている、ひび割れが広がっている、表面が大きく剥離している場合は話が変わります。

その場合は下地補修剤を併用するか、靴修理店へ相談するほうが安心です。

補色と修理は別です。クリームで色を付けても、裂けた革や大きく欠けた部分の強度まで元に戻るわけではありません。高価な革靴や広範囲の損傷は、無理に自分で塗り重ねず専門店への相談も検討してください。


◆Tのワンポイントアドバイス

私は補色用品を見るとき、「傷を消せるか」より「今の傷にここまで着色する必要があるか」を先に考えます。浅い擦れなら普通の色付きクリームで十分なことも多いですよ。最初から補修剤へ進まないほうが、元の革らしさを残しやすいです。


靴の補色クリームおすすめ7選

ここでは、スムースレザーの革靴を中心に使いやすい製品を紹介します。

順位を付けるのではなく、日常的な色あせに使いやすいものと、傷へ部分的に使いたいものを分けました。自分の靴の状態に近いものから見てください。


日常ケア用5種類と部分補修用2種類に分けた靴の補色クリーム7製品の選択肢


製品 種類 向いている用途 特徴
ブートブラックシルバーライン 乳化性靴クリーム 日常補色 色を合わせやすい豊富な色展開
M.モゥブレィ シュークリームジャー 乳化性靴クリーム 色あせ・普段のケア 色の選択肢が多く使い分けやすい
サフィール クレム1925 油性靴クリーム 補色・ツヤ 補色と光沢を両立したい人向け
コロニル1909クリーム 栄養クリーム 色あせ・保革 革のケアと補色を一緒に行いやすい
コロニル シュークリーム 靴用クリーム 日常補色 初めての補色にも取り入れやすい
コロンブス アドカラーEX 補修用クリーム 傷・部分的な色抜け 傷へ部分的に着色したいとき向け
サフィール カラー補修 着色補修クリーム 傷・色剥げ 細かな色合わせをしたいとき向け


なお、同じブランドでもクリームごとに使用できる革が異なります。

靴ケア用品メーカーの特徴から選びたい場合は、靴ケア用品のおすすめブランド7選も合わせて確認してみてください。


ブートブラックシルバーライン

色あせた革靴を普段の靴磨きと一緒に補色したいなら、コロンブスの「ブートブラックシルバーライン シュークリーム」は候補にしやすい製品です。

乳化性タイプで、革へ潤いを与えながらツヤを出せる靴クリーム。色展開が48色と多く、ブラックや一般的なブラウンだけでは合わせにくい革靴にも対応しやすくなっています。

特に茶系の革靴は、「ブラウン」とひと言で呼んでも明るさや赤みがかなり違います。

そのため、選べる色が多いことは補色では大きな利点になります。

一方、これはあくまで日常的な靴クリームです。

革が削れて下地が出たような傷を埋める用品ではありません。全体の色あせや浅い擦れをなじませたいときに使うと分かりやすいでしょう。

こんな人に向いています。色付き靴クリームを初めて使う人、茶系や少し珍しい色の革靴を持っている人、補色と普段の靴磨きをまとめて行いたい人。


M.モゥブレィシュークリーム

M.モゥブレィのシュークリームジャーも、色付き靴クリームを探すときに候補へ入れやすい定番製品です。

スムースレザー向けの乳化性靴クリームで、普段のお手入れをしながら色をなじませたい用途に向いています。

現在は定番色だけでなくさまざまなカラーが展開されており、黒や茶色以外の革靴を持っている人にも選択肢があります。

補色クリームを初めて使うと、「一度塗っただけでは色が足りない」と感じて量を増やしたくなります。

しかし、靴クリームは厚く塗るより、少量を薄く広げてブラッシングするほうが扱いやすいものです。

少し色が足りなければ次回のケアでまた薄く重ねる。このくらいの感覚で使ったほうが、色だけが浮きにくくなります。

黒や茶色のビジネスシューズはもちろん、少し個性的な色の革靴まで、日常補色として選びやすい一品です。


サフィールクレム1925

補色だけでなく、革靴のツヤや仕上がりまでこだわりたいなら、サフィールノワールの「クレム1925」も候補です。

クレム1925は油性の靴クリームで、ビーズワックスやカルナバワックス、シアバターなどを使用しています。色付きタイプには顔料が使われ、色あせた部分を補いながらツヤを出せるのが特徴です。

私なら、単に傷を隠す目的よりも、「全体のケアをしながら少し褪せた色を戻したい」「革靴らしいツヤも楽しみたい」というときに選びます。

ただし、油性クリームだからたくさん塗ればよいわけではありません。少量を薄く伸ばすのが基本です。

厚塗りすると表面へクリームが残り、色ムラやべたつきにつながることがあります。

深く削れた傷の補修より、表面の擦れや色あせを含めた普段のお手入れ向きと考えると選びやすいでしょう。


コロニル1909クリーム

コロニルの「1909シュプリームクリームデラックス」は、革へ潤いを与えながら自然なツヤを出し、色付きタイプでは補色も行えるクリームです。

シーダーウッドオイルやラノリンなどを配合し、靴だけでなく対応する革製品にも使えるのが特徴。

色付きタイプなら、乾燥気味の革をケアしながら、色あせも目立ちにくくしたいときに使いやすいですね。

新品のように色を塗り直す補修剤ではありません。そのため、傷が深い場合より、革そのものの風合いを残しながら色味を整えたい場合に向いています。

革靴の表面がカサつき、同時に少し色も薄くなっているなら、補色だけを見るのではなく保革まで含めて考えるとよいでしょう。


コロニルシュークリーム

もう少しシンプルに日常補色へ使いたいなら、コロニルの「シュークリーム」も選択肢です。

靴専用のクリームで、油分を補給してツヤを出し、色付きタイプなら色あせた革靴の補色にも使えます。

高い着色力で傷を覆うというより、普段のお手入れの延長で色をなじませたい場面に合います。

例えば黒い革靴のつま先が薄く灰色に見えてきた、茶色の革靴が部分的に乾いたような色になってきた、といった状態です。

「補色クリームを買いたいけれど、本格的な傷補修までは必要なさそう」という人なら、こうした一般的な色付き靴クリームから試すほうが扱いやすいでしょう。


コロンブスアドカラーEX

普通の靴クリームでは色が入りにくい傷や、部分的にはっきり色が抜けた場所なら、2026年9月16日に発売されたコロンブスの「アドカラーEX」が候補になります。

アドカラーEXは革の傷補修を目的とした製品で、30色展開。従来品より密着性と屈曲への対応が見直され、靴の甲など動きやすい部分にも使いやすい仕様になっています。

使うときは、傷部分を必要に応じて平らにし、布や筆で補修部分へ塗布して乾燥させます。

深い傷には別売りのアドベースを下地に使用する方法も案内されています。(出典:株式会社コロンブス「アドカラーEX発売」)

ここで大切なのは、アドカラーEXを普通の色付き靴クリームと同じ感覚で靴全体へ塗らないことです。

あくまで傷や色抜けした場所を部分的に補うための用品として考えます。

スエードやヌバックなどの起毛革、爬虫類革、布など使用できない素材があります。必ず製品の対応素材を確認し、目立たない場所で色を試してから使ってください。


サフィールカラー補修クリーム

サフィールの「レノベイティングカラー補修クリーム」は、スムースレザーの傷や色剥げを部分的に補修したいときに使う着色用クリームです。

靴のつま先やかかとだけ色が抜けた場合など、一般的な靴クリームでは隠れにくい場所へ使えます。

色の種類が多く、必要に応じて複数色を混ぜて色を合わせられるのも特徴です。

茶色や赤みのある革など、既製の1色だけでは合わせにくい靴では、この「混ぜて近づけられる」という点が便利です。

ただ、色合わせは一気に行わないほうが安全。乾燥すると塗った直後と見え方が変わる場合もあるため、目立たない場所で少量を試し、乾燥後の色を見てから本番へ進めます。

補修後は製品の説明に従い、必要に応じて保革用クリームなどで仕上げます。


◆Tのワンポイントアドバイス

7製品から迷ったら、「普段のお手入れなのか、傷の補修なのか」の二択まで戻ってください。色あせなら最初の5製品、色が抜けた傷なら後半の2製品。ここを分けるだけでかなり選びやすくなります。


傷や色あせ別の選び方

同じ革靴でも、傷の見え方によって使うものは変わります。ここでは状態別に、どこから試せばよいかを見ていきます。


全体の色あせ

靴全体が以前より薄く見える程度なら、一般的な色付き靴クリームから始めます。

ブラシでホコリを落とし、必要ならクリーナーで汚れや古いクリームを落としたあと、靴と近い色のクリームを薄く広げます。

この場合は傷を「塗りつぶす」のではなく、革全体へ色をなじませるイメージです。

クリームをつま先だけ大量に塗るより、周辺まで薄く広げたほうが境目を目立ちにくくできます。


つま先の浅い擦れ

革靴で特に目立ちやすいのが、階段や机の脚などへぶつけてできるつま先の擦れです。

表面が白っぽくなっただけで革が大きく削れていなければ、まず色付き靴クリームを少量使います。

クリームをなじませてブラッシングすると、それだけでかなり目立ちにくくなることがあります。そこで十分なら補修剤は必要ありません。

色付きクリームを使っても傷だけ白く残る場合に、部分補修用クリームを検討するとよいでしょう。


色が抜けた部分傷

擦ったところだけ周囲と明らかに違う色になり、通常の靴クリームを塗っても下地が透けるようなら補修用クリームの出番です。

アドカラーEXやレノベイティングカラー補修クリームのような製品を、傷より少し広い範囲へ薄くなじませます。

一度で完全に隠そうとすると塗った部分だけ厚く見えやすいため、少量ずつ進めるのがコツです。


革が削れた深い傷

革の表面が削れて段差になっている場合は、色だけ補っても傷の凹凸が残ります。

対応する下地補修剤がある製品なら、表面を整えてから着色する方法があります。ただし、革の種類や仕上げによっては自宅での補修が難しいこともあります。

特に高価な靴、コードバン、特殊な仕上げ革、広範囲の傷は、色を塗る前に修理店へ相談したほうが安心です。


補色クリームの色選び

補色で一番仕上がりを左右しやすいのが色選びです。

ブラックなら比較的合わせやすいのですが、ブラウン、バーガンディ、ネイビー、グレーなどは少し違うだけでも塗った場所が目立つ場合があります。


黒い革靴は黒、茶色の革靴は少し薄めの色から選ぶ補色クリームの色選び


黒い靴は黒を基本にする

一般的な黒のスムースレザーなら、ブラックの色付き靴クリームを選ぶ方法が分かりやすいです。

無色クリームでも保革やツヤ出しはできますが、色が抜けた部分へ新しく黒色を補うことはできません。

黒革のつま先が白っぽく見えてきた場合は、ブラックのクリームを薄く使うほうが目的に合っています。


茶色は少し薄めから試す

茶色の革靴は色合わせが少し難しくなります。ライトブラウン、ミディアムブラウン、ダークブラウンだけでなく、赤みや黄色みの違いもあります。

完全に同じ色が見つからないときは、同系色の中からやや薄めの色を選び、目立たない場所で確認する方法があります。

濃い色を一度入れると元へ戻しにくいことがありますが、薄い色なら様子を見ながら少しずつ近づけやすいためです。


色名だけで決めない

メーカーが違えば、同じ「ダークブラウン」という名前でも実際の色味が同じとは限りません。

可能なら公式のカラーチャートや販売店の実物を確認し、靴の目立たない部分へ少量試してください。

特に経年変化した革は、新品時の色と現在の色が違うことがあります。購入時の商品名だけで決めず、今の靴の色を見ることが大切です。


必要なら複数色を混ぜる

補修用クリームの中には、複数色を混ぜて色を作れる製品があります。

市販色ではどうしても合わない場合に便利ですが、最初から大量に混ぜる必要はありません。

少量ずつ作り、紙や目立たない場所で確認してから靴へ使います。同じ配合をもう一度作れるよう、どの色をどれくらい混ぜたか簡単に残しておくのもおすすめです。


色選びの基本

黒はブラック、茶系は同系色の少し薄めから。無色は色を変えたくない日常ケア向き。補修剤で完全一致しない場合は、対応製品なら少量の混色も検討します。


補色クリームの使い方

良いクリームを選んでも、汚れた革へ厚く塗ってしまえばきれいには仕上がりません。

基本は、汚れを落とし、目立たない場所で試し、少量ずつ使うことです。


ホコリ落とし、試し塗り、薄塗り、乾燥後の確認で靴を補色する4つの手順


ブラシやクロスなど必要な用品から確認したい場合は、靴のケア用品は何が必要かを解説した記事も参考になります。


最初にホコリを落とす

まず靴ひもを必要に応じて外し、ブラシで表面のホコリや砂を落とします。

特につま先、履きジワ、羽根の周辺、コバとの境目には細かな汚れが残りがちです。

砂が残ったまま布でこすると、革表面へ余計な擦れを作ることもあるため、最初のブラッシングは省かないほうが安心です。


必要なら汚れを落とす

古いクリームが何層も重なっていたり、表面が汚れていたりする場合は、素材に対応したクリーナーを使います。

クリーナーを大量に使う必要はありません。柔らかい布へ少量取り、製品の説明に従って作業します。

汚れを落とした直後は革の色が少し違って見えることもあるので、乾燥状態も確認してから補色へ進みましょう。


目立たない場所で試す

補色を始める前に必ず行いたいのが試し塗りです。

タンの端や内側など、普段あまり見えない場所へ少量塗り、色の変化を確認します。

塗った直後だけで判断せず、製品で指定された時間を置き、乾燥した状態を見ることが大切です。

革によってはクリームを吸い込みやすく、想像より濃く見えることがあります。


薄く塗ってなじませる

色付き靴クリームなら、布や塗布用ブラシへ少量取り、薄く広げます。

補色したいからと色あせ部分だけへ大量に置くのではなく、その周囲へ少しぼかすようになじませると境目が目立ちにくくなります。

そのあとブラッシングや乾拭きを行い、余分なクリームを取りながら仕上げます。


補修剤は傷だけに使う

アドカラーEXやレノベイティングカラー補修クリームのような着色補修用品は、基本的に傷や色抜けした部分へ使います。

傷の段差がある場合は、使用する製品の説明に従い表面を整えてから少量ずつ塗布します。

一度で厚く塗るより、薄い層を作る感覚で進めるほうが扱いやすいでしょう。


乾燥後に仕上がりを見る

補色直後は、「もう少し塗ったほうがいいかな」と感じやすいものです。ただ、乾燥すると色やツヤの見え方が変わります。

すぐに何度も重ねず、まず乾燥させて左右の靴を少し離れた位置から見比べてください。

近くで傷だけ見ていると気になりますが、実際に履いたときの距離では十分目立たなくなっていることもあります。


◆Tのワンポイントアドバイス

補色は「完全に傷を消す」より、「履いたときに気になりにくくする」くらいを狙うと自然です。近距離で傷がゼロになるまで色を重ねると、その部分だけ質感が変わることがありますよ。


失敗を減らす注意点

補色は難しい作業に見えますが、失敗する原因はだいたい決まっています。特に初めてなら、次の点を意識してください。


靴クリームの厚塗り、補修剤の全体塗り、素材確認不足という補色で避けたい3つの失敗


クリームを厚塗りしない

補色したい気持ちが強いほどクリームを多く使いたくなりますが、多量に塗ればきれいになるわけではありません。

表面へ余分なクリームが残ると、べたつきや色移り、ツヤのムラにつながることがあります。

最初は「少なすぎるかな」と感じる程度から始め、必要なら少し追加するくらいで十分です。


補修剤を靴全体へ塗らない

着色を目的とした補修クリームは、一般的な靴クリームとは用途が違います。

色を合わせたいからと靴全体へ塗ると、革本来の風合いやツヤが大きく変わる可能性があります。

日常のお手入れは靴クリーム、色が抜けた部分だけ補修クリーム。この使い分けを基本にしてください。


素材を確認してから使う

この記事で紹介している方法は、主に一般的なスムースレザーを想定しています。

スエードやヌバックなどの起毛革へ普通の色付き靴クリームを塗ると、毛が寝て質感が変わる可能性があります。

エナメル、爬虫類革、ヌメ革、特殊加工革なども、一般的なスムースレザーと同じ用品を使えるとは限りません。

靴の見た目ではなく素材表示とケア用品の対応素材を確認することが大切です。


傷以外の汚れも見分ける

白っぽく見える部分が、必ずしも色落ちとは限りません。

泥、ワックスの残り、塩分、表面へ付着した汚れなどで白く見える場合もあります。

その状態へ色を重ねると、汚れを閉じ込めることになるので、最初にブラッシングと必要な汚れ落としを行いましょう。


修理が必要な傷もある

補色クリームは便利ですが、万能ではありません。

深い亀裂、革の破れ、広範囲の剥離、靴底や縫い目まで傷んでいる状態は、色を付けるだけでは解決できません。

また、自分で補修したことで専門店での修理方法が限られる場合も考えられます。

高価な靴や判断しにくい素材なら、先にシューケア専門店や靴修理店へ相談してください。

使用可能な素材、塗布方法、乾燥時間などは製品によって異なります。正確な情報は各メーカーの公式サイトや商品表示をご確認ください。自分での補修が難しい傷や高価な革靴は、最終的な判断を靴修理・シューケアの専門家へ相談することをおすすめします。


補色クリームの疑問

最後に、靴の補色クリームを探していると出てきやすい疑問をまとめます。


靴の補色クリームFAQ

Q1. 靴クリームと補色クリームは同じですか?

A. 同じではありません。一般的な色付き靴クリームは、保革やツヤ出しをしながら日常的な色あせを補う用途があります。一方、アドカラーEXなどの補修用クリームは、傷や色剥げした場所へ部分的に着色する目的で使います。浅い擦れなら靴クリーム、色がはっきり抜けているなら補修用品という分け方が分かりやすいです。


Q2. 靴の傷はクリームだけで消せますか?

A. 浅い擦れや色落ちなら目立ちにくくできることがあります。ただし、革が深く削れていたり、裂けたり、ひび割れていたりする場合は色を補うだけでは直りません。状態によって下地補修や専門店での修理が必要です。


Q3. 茶色の靴は何色を選べばいいですか?

A. 同系色の中から現在の靴に近い色を探します。迷った場合は、やや薄めの色から試すと調整しやすいでしょう。同じブラウンという名前でもメーカーによって色味は異なるため、目立たない場所で必ず試してください。


Q4. 無色の靴クリームでも色あせは直せますか?

A. 無色クリームは革の色を変えたくない場合の保革やツヤ出しには便利ですが、新たに色を加えるものではありません。色が抜けて白っぽく見える部分を補いたい場合は、靴の色に合う色付きタイプを検討してください。


Q5. スエードにも補色クリームを使えますか?

A. 一般的なスムースレザー用クリームは、基本的にスエードやヌバックへ使いません。毛並みや質感が変わる可能性があります。起毛革にはスエード・ヌバック対応の補色剤やケア用品を選び、メーカーの使用方法を確認してください。


靴の補色クリームまとめ

靴の補色クリームを選ぶときは、「どの商品が一番有名か」よりも、今の傷がどの程度なのかを見ることが大切です。

浅い擦れや全体的な色あせなら色付き靴クリーム、色が抜けた部分傷なら補修・補色専用品。

この基準を覚えておけば、必要以上に着色する失敗を減らせます。


革靴の傷を確認し色あせには靴クリーム、色抜けには補修クリームを選ぶ判断基準


  • 普段の色あせには色付き靴クリームを使う
  • 色が抜けた傷には部分補修用クリームを検討する
  • 茶色などは同系色の少し薄めから試す
  • 使用前には必ず対応素材を確認する
  • クリームは少量ずつ薄く使う
  • 深い傷や破れは専門店への相談も検討する


今回紹介した中でも、ブートブラックシルバーライン、M.モゥブレィ、クレム1925、コロニルなどは日常的な補色を含む靴ケア向き。

一方、アドカラーEXやサフィールのレノベイティングカラー補修クリームは、傷や色剥げを部分的に着色したい場面で検討しやすい製品です。

あなたの革靴は、全体が少し色あせているだけでしょうか。それとも、傷の部分だけ地色が見えているでしょうか。

まずそこを見れば、選ぶクリームはかなり絞れます。

製品の仕様や使用可能素材は変更される場合があります。正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。

自宅での補色が難しい革、高価な靴、深い損傷については、シューケアや靴修理の専門家へ相談してください。

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